海外カンファレンスで人脈をつくるには?初対面から次につなげるネットワーキングのコツ

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NETWORKING GUIDE|INTERNATIONAL CONFERENCE

海外カンファレンスへ行く目的として、「人脈をつくりたい」と考える人は少なくありません。

ところが実際に現地へ行くと、

「誰に話しかければいいか分からない」

「名刺はたくさん交換したけれど、その後につながらなかった」

「英語で会話を始めることに気を取られてしまった」

ということもあります。

海外カンファレンスでのネットワーキングは、できるだけ多くの人と名刺を交換することではありません。

重要なのは、話すきっかけをつくり、お互いの関心を知り、帰国後にも続けたい関係を少しずつ残すことです。

SXSWのようなイベントでは、正式な商談だけでなく、セッションの待ち時間、イベント会場、ランチ、街中のパーティーなど、さまざまな場所で会話が始まります。

ここでは、初めて海外カンファレンスへ参加する人でも使える、現地でのネットワーキングの考え方を紹介します。

最初から「仕事につなげよう」としなくてもいい

海外カンファレンスへ仕事で参加すると、

「商談につなげなければ」

「有名な人と会わなければ」

「会社に成果を持ち帰らなければ」

と考えがちです。

すると、初対面の相手にも会社説明や営業の話から入りやすくなります。

でもカンファレンスの会場では、相手も何かを見たり、学んだり、人と出会ったりするために来ています。

最初の会話はもっと軽くて構いません。

START A CONVERSATION

What brings you to this event?
何を目的に参加しているんですか?

Which sessions have you liked so far?
今のところ、どのセッションが面白かったですか?

という質問だけでも会話は始まります。いきなり「何を売っている会社ですか?」と聞くより、同じイベントに参加していることを共通点にする方が自然です。

ネットワーキングの前に、30秒の自己紹介を用意する

現地で何度も聞かれるのが、

What do you do?

です。

そこで会社概要を最初から詳しく説明する必要はありません。

まずは、

  • 誰なのか
  • 何をしているのか
  • 今回なぜ来ているのか

を短く伝えられれば十分です。

30-SECOND INTRODUCTION

Hi, I’m Mai from Japan.
I work in new business development at a technology company.
I’m here to explore how AI is changing the way people work.

くらいです。

これなら相手は、

What kind of AI are you interested in?

と次の質問をしやすくなります。

良い自己紹介は、すべてを説明するものではなく、相手が続きを聞きやすいものです。

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「誰に会うか」だけでなく、「何について話したいか」を決める

ネットワーキング準備というと、有名企業や登壇者の名前をリストアップすることを想像しがちです。

もちろん、会いたい人が明確なら事前に調べておく価値があります。

でも、それ以上に役立つのが、

自分は今、何について人と話したいのか

を決めておくことです。

たとえば、「AIエージェントを導入している企業と話したい」より、

AIエージェントを導入したとき、人間の仕事の分担がどう変わったのか聞きたい

の方が具体的です。

あるいは、

日本とは違う新しい顧客行動について知りたい

でもいい。

テーマを持っていると、たまたま会った人にも、

Have you seen anything interesting around this topic?

と質問できます。

すると、相手自身が詳しくなくても、

You should talk to someone I met yesterday.

と別の人を紹介してくれることもあります。

ネットワーキングは、必ずしも最初から「正しい相手」を見つける必要はありません。

一つの会話が、次の会話へつながることがあります。

セッションの前後は、最も話しかけやすい

初対面の人に突然声をかけるのが苦手なら、セッションの前後はかなり話しやすい場所です。

なぜなら、すでに共通の話題があるからです。

BEFORE / AFTER A SESSION

Are you here for this session too?

What did you think about the session?

だけで会話を始められます。

隣に座った人と数分話すだけでも十分です。

特に小規模なセッションでは、そのテーマに関心のある人が同じ場所に集まっているため、名札を見てターゲットを探し回るより、共通の興味から始めた方が結果的に話が合う人と出会いやすいことがあります。

ネットワーキングイベントだけが「人と会う場所」ではない

海外カンファレンスには、Networking、Meetup、Happy Hour、Receptionなどの名前がついたイベントがあります。

もちろん、それらは人と会いやすい場所です。

ただ、ネットワーキングはそこだけで起きるわけではありません。

  • コーヒーを待っているとき。
  • 会場の列に並んでいるとき。
  • 展示を一緒に見ているとき。
  • ランチで相席になったとき。
  • 会場から別会場へ移動しているとき。

SXSWのように街中で複数のイベントが行われる場合、こうした予定表に載っていない時間に会話が始まることもあります。

「今はネットワーキングの時間ではない」と分けすぎず、気になった人がいたら短く話してみるくらいでよいと思います。

相手の肩書より「何に興味を持っているか」を聞く

名札を見ると、有名企業や役職に目が行きます。

でも、その情報だけでは会話が続かないことがあります。

What are you exploring here?

What are you working on right now?

と聞くと、その人が今関心を持っているテーマが分かります。

同じ大企業に勤めていても、担当者によって探しているものはまったく違います。

スタートアップの創業者でも、資金調達を求めている人もいれば、顧客、技術パートナー、採用、海外進出について話したい人もいます。

会社名ではなく、「この人はいま何を探しているのか」を聞く。

それが分かると、自分との接点も見つけやすくなります。

自分が得ることだけでなく、「相手に何を渡せるか」を考える

ネットワーキングを、

何を教えてもらえるか

誰を紹介してもらえるか

だけで考えると、一方的になりやすくなります。

必ずしも仕事を紹介できなくても、

  • 「昨日、このテーマの面白いセッションがありました」
  • 「この展示は見ましたか?」
  • 「日本ではこんな動きがあります」

といった情報を返せます。

自分が知っている別の人を紹介できることもあります。

重要なのは大きな価値を提供することではなく、会話を一方通行にしないことです。

SXSW JAPAN’S NOTE

「誰に会ったか」より、偶然つながった文脈

SXSWでは、最初から会う予定だった人だけでなく、偶然の出会いから別の場所へつながることがあります。

セッションの隣席で話した人から別のイベントを教えてもらったり、あるテーマについて話していたら、その分野に詳しい別の参加者を紹介されたりする。

こうした出来事は、事前にすべて設計できません。

だからこそ、ネットワーキングを「重要人物の名簿を埋める活動」と考えるより、自分が何に興味を持っているかを相手に伝えられる状態にしておくことが大切です。

興味が明確なら、偶然の会話も次の出会いにつながりやすくなります。

名刺交換やLinkedIn接続は「会話の終わり」ではない

良い会話ができたら、連絡先を交換します。

海外カンファレンスではLinkedInを使う人も多いので、

Could I connect with you on LinkedIn?

で十分です。

ただし、接続しただけでは数週間後には誰だったか分からなくなります。

その場ですぐ、

  • どこで会ったか
  • 何について話したか
  • 次に連絡する理由があるか

をメモしておくと便利です。特にイベント期間中は毎日多くの人と会うため、「顔を見れば思い出すだろう」と思っていても、帰国後にはかなり曖昧になります。

全員にフォローアップする必要はない

イベント後に、交換した名刺すべてへ同じメールを送る必要はありません。

むしろ、

もう一度話したい人を選ぶ

方がよいでしょう。

FOLLOW-UP EXAMPLE

Great meeting you at SXSW.
I enjoyed our conversation about AI agents and retail.

Would you be open to a short call sometime next month?

のように、その人と話した内容を一つ入れます。

単に、

Let’s keep in touch.

で終わらせず、次に何をしたいのかを小さく決めると関係が続きやすくなります。

たくさん会うことより、「関係が残ること」

海外カンファレンスの報告で、「100人と名刺交換しました」という数字は分かりやすい成果です。

でも、本当に価値があるのは、その中から、

  • 帰国後にも相談できる人
  • 次回会ったときに話の続きをできる人
  • 情報交換を続けられる人
  • 将来一緒に何かできるかもしれない人

が残ることです。

初参加なら、数人でも十分です。

ネットワーキングは一度のイベントで完成するものではありません。

同じ分野で活動し続ける中で、何度か会い、情報を交換し、少しずつ関係ができていくものです。

英語が得意でなくても、ネットワーキングはできる

海外カンファレンスで最も不安になりやすいのが英語です。

でも、ネットワーキングで必要なのは、長いプレゼンテーションを完璧に話すことではありません。

  • 自己紹介。
  • 一つか二つの質問。
  • 聞き取れなかったときに聞き返す。
  • 連絡先を交換する。

最低限これだけでも会話はできます。

むしろ、自分が何に興味を持っているのかが曖昧なまま流暢に話すより、

I’m interested in how AI is changing customer decision-making.

と短く伝えられる方が、その後の会話につながります。

SXSWで本当に使う英語30選を見る →

初めてSXSWへ参加する方へ

SXSWでは、セッションや展示を見るだけでなく、世界中から集まった参加者との出会いも大きな魅力の一つです。

一方で、初参加では、

  • 「どんなイベントへ行けばいいか」
  • 「現地でどう回ればいいか」
  • 「NetworkingやMeetupをどう使えばいいか」
  • 「英語はどれくらい必要か」

など、分からないことも多いと思います。

SXSW Japanでは、日本から参加する方に向けて、バッジ、参加準備、現地での過ごし方など、SXSW参加に関する情報提供・サポートを行っています。

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文:SXSW Japan
海外カンファレンスへの参加経験と、2012年からのSXSW現地観測をもとに構成しています。