SXSW JAPAN SURVEY ARCHIVE|2022
SXSWに行った人は、現地で何を感じ、何を「準備しておけばよかった」と思ったのでしょうか。
2022年、SXSW Japanは、過去にSXSWへ参加した日本人参加者を対象にアンケートを実施しました。
参加形態は、バッジを購入しての参加だけではありません。出展、登壇、作品上映、取材など、それぞれ異なる立場でSXSWを経験した人たちから、現地で印象に残ったこと、参加前に準備しておけばよかったこと、これから参加する人へのアドバイスを聞いています。
回答を読み返すと、共通して出てくるのは「有名なセッションを見る」「最新技術を調べる」といった話だけではありません。人との偶然の出会い、街全体の熱量、自分の考えを現地でぶつけてみること。そして、準備をした上で予定外の出来事に飛び込むことでした。
ABOUT THIS ARCHIVE
ここで紹介する回答は、2022年8月に実施したSXSW Japanの参加者アンケートから抜粋・整理したものです。回答にはそれ以前のSXSW参加経験についての記述も含まれます。
プログラム名、バッジ制度、予約方法、交通・宿泊事情などは回答当時と現在で異なる場合があります。現在の参加方法については、最新のSXSW Japan公式ガイドをご確認ください。
参加者の声から見えてきた、5つのこと
WHAT PARTICIPANTS TOLD US
01|事前準備はした方がいい。
ただし、すべてを予定通りに回ろうとしない。
02|セッションだけでなく、人との出会いが残る。
現地で知り合い、その後も関係が続いたという声が複数ありました。
03|Austinの街そのものが体験の一部になる。
公式会場の外でも、展示、音楽、交流、議論が同時に起こります。
04|見るだけでなく、自分の仮説やアイデアを持っていく。
現地の人との会話や反応を通じて、自分の考えを確かめる機会になります。
05|「予定外」を受け入れる。
準備と偶然の両方を使うことが、SXSWらしい参加の仕方の一つです。
参加前に、準備しておけばよかったこと
最も繰り返し出てきたのは、英語、事前リサーチ、スケジュール、アポイントでした。
SXSWでは同じ時間帯に多数のプログラムが動きます。すべてを現地で判断しようとすると、情報量そのものに圧倒されます。一方で、予定を埋めすぎても、現地で偶然見つけたセッションや人との出会いに動けなくなります。
まず、何を見るかを決めておく
大きなイベントなのでスケジュールの確認と参加計画の作成
2022 SXSW Japan 参加者アンケート
プログラムの事前リサーチ。前日とか直前に調べても調べ切れなかったため。
2022 SXSW Japan 参加者アンケート
簡単なスケジュールを組んでおけばよかった。スピーカーやテーマについて事前にある程度情報を仕入れておけばよかった。
2022 SXSW Japan 参加者アンケート
会いたい人がいるなら、現地に着く前から動く
参加企業のリストアップと事業内容調査、事前アポイント
2022 SXSW Japan 参加者アンケート
出発前の情報収集やネットワーキング
2022 SXSW Japan 参加者アンケート
英語は、情報を受け取るためだけではない
英語についての回答も目立ちました。セッションを理解することだけでなく、スピーカーに話しかける、展示を説明する、取材に答えるなど、現地で自分から動くほど必要性が高くなります。
英語。面白いスピーカーによるセッション内容をもっと理解したかった。
2022 SXSW Japan 参加者アンケート
英語の勉強をしておけば良かったと今でも思います。
2022 SXSW Japan 参加者アンケート
意外に重要なのが、体力
アンケートには、極めて短く「体力」とだけ答えた人もいました。街を移動しながら朝から夜まで複数のプログラムを回るSXSWでは、何を見るかだけでなく、どこまで動けるかも参加体験を左右します。
現地で印象に残ったこと、得られたもの
回答には、テクノロジーや市場動向についての学びも数多くありました。しかし、それ以上に繰り返し登場するのが、街、人、空気、偶然の出会いです。
「会場」ではなく、街全体で何かが起きている
メインの会場だけではなく、その外の会場でも様々な方々が展示や体験を出していて、そこで新しい交流が生まれたことはとても良かったです。
2022 SXSW Japan 参加者アンケート
Austinの街全体の魅力に触れることができたこと。出展者や来場者とのネットワークが得られた。
2022 SXSW Japan 参加者アンケート
街全体での活気とお祭り空気感の醸成
2022 SXSW Japan 参加者アンケート
分野を越えて、知らなかった世界が入ってくる
ポーランドのインディーズゲーム業界から大麻の活用まで、幅広いテーマの議論と世界中のアイデアを、展示やブースを通じて知った。エネルギーのある人がそこらじゅうにいるので驚く。
2022 SXSW Japan 参加者アンケート
大規模イベントで商業的な側面があるにもかかわらず、全体的に漂うインディーズ感が印象的でした。様々なプロダクト、サービス、アイデアを発見して持ち帰れたことが、得られたことだと思います。
2022 SXSW Japan 参加者アンケート
自分のアイデアを、世界の反応にさらす
プロダクト展示より講演中心。未完成なものを出展してグローバルな反応を得るには良いイベント。
2022 SXSW Japan 参加者アンケート
現場の雰囲気、熱量を肌で感じることができ、参加者の反応を見ることができたこと。世の中の興味の方向を俯瞰して見ることができたこと。
2022 SXSW Japan 参加者アンケート
自身の作品に対してのオーディエンスからの大きな反響。映画祭ディレクターとの交流。アカデミー賞関係者とのつながり。
2022 SXSW Japan 参加者アンケート
ただし、「行けば仕事につながる」わけではない
ポジティブな回答だけではありません。以前はビジネス上のつながりができたものの、規模が大きくなったことで難しさを感じるようになった、という声もありました。
以前はビジネス的な繋がりも幾つか出来ましたが、巨大イベント化してきてなかなか難しくなりました。
2022 SXSW Japan 参加者アンケート
SXSWへ行くこと自体が成果なのではなく、何を持って行き、誰と話し、その後どうつなげるかまで含めて参加を設計する必要があります。
これからSXSWへ参加する人へ
最後に、「これから参加を検討している人への一言」という問いへの回答を紹介します。
それぞれ言い方は違いますが、共通しているのは、準備してから行く。でも、予定外のものにも開いておく。という姿勢でした。
準備はしよう。しかし行き当たりバッチリが多いのもSXSW
2022 SXSW Japan 参加者アンケート
視察だけだとしても、自分なりの仮定を持って行って、現地の人との会話で確認するとよいかも。
2022 SXSW Japan 参加者アンケート
現地の空気感や偶然的なセレンディピティはSXSWの魅力だと思います。
2022 SXSW Japan 参加者アンケート
SXSWは無数の視点で未来が語られる場所。特定の専門知識を得るよりも、自分の仮説や言語化できないアイデアをSXSWで研ぎ澄ませることができると思います。
2022 SXSW Japan 参加者アンケート
SXSW JAPAN NOTE
このアンケートから時間が経ち、SXSWの会場構成や制度、プログラムは変化しています。
それでも、「目的や仮説を持っていく」「事前に人やプログラムを調べる」「予定外の出会いのために余白を残す」という参加者の言葉は、現在のSXSWを歩く上でも重要なヒントになります。
何を見るかだけではなく、自分は何を持ってその場所に入るのか。それによって、同じSXSWでも見えるものは大きく変わります。
BEFORE YOU GO
初めてSXSWへ参加する方は、初参加者向けガイド、現在のバッジについてはSXSWバッジガイドもあわせてご覧ください。



